Etsyは売り手一人一人がヒーロー!

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Etsyは売り手一人一人がヒーロー!「みんな何かを手作りするべきじゃないかな?」

 

アメリカには、ハンドメイドの商品の並ぶ巨大ポータルサイト Etsy がある。

このEtsyにあるbky kidというショップのTシャツが注目を集めている。

休日の家族サービスは、先進国で全世界共通の認識のようだ。

そして、日常の仕事に疲れたお父さんは、休日くらいはゆっくりと眠っていたいというのも同様のようだ。

休日に寝転がるお父さんの背中で、子どもたちが遊べないだろうかという、面白い視点から生まれたTシャツ。

バックプリントに線路や道路などが描かれ、子どもたちがミニカーやミニ電車を走らせて遊ぶというビジュアルが世界に広がると共に、その販売サイトであるEtsyの存在影響力も大きくなっている。

Etsyは、AmazonやeBayと同じく、ネット上のマーケットプレイスで、売り手は世界中から集まるアーティストやクリエーターなどの個人で、独自性の高いオリジナルなハンドメイド作品やビンテージもの(リサイクル品)、パーツ材料、アートなどを販売している。

ここ数年でEstyは、急速な成長を遂げた。New York Timesによると、Etsyの登録者数は1500万人を超え、1350万個の商品が掲載されているという。

商品を販売するユーザーは87万5000人を超え、2005年、創業当初の売上が17万ドル(約1400万円)だったのに対し、毎年売上が伸び続け、2011年には5億2500万ドル(約440億円)を記録した。月々4000万人のユニーク訪問者がおり、月間ページビューは10億を超えているという。アメリカ以外からの利用者(販売者・購入者)も全体の3分の1で、世界に展開しているショッピングサイトといえる。

「世界経済のありかたを変えること」を理念にしているEtsyは、まさに、売り手にとってビジネスを世界に拡げる大きなチャンスを秘めている。

Etsyは、購入者にとっては、bky kidをはじめ、ユニークで独創的な商品や、手作りの品、リサイクル品、ビンテージものといった、リアル店舗で手に入りにくい商品が、リーズナブルに購入できる。

また、売り手にとっても、リスティング費が、1アイテム20¢、売上手数料は3.5%と、コストが安く、20-30代の女性が多いというのもうなづける。平均売上高$15−20。支払い方法は、「クレジットカード、チェック、マネーオーダー、銀行振込、ペイパル、ギフトカード」など多くの選択肢があり、購入する側からすると非常に便利だ。

 

はじまりは、たったの3人・・・

 

創業者は、Rob Kalin氏。Etsy創業の2005年、画家であり写真家であり大工(!)として活動していた。そして、共同創業者は、Chris Maguire氏とHaim Schoppik氏。3カ月間、サイトのデザインやプランを練りあげ、6年後の2011年、Chad Dickerson氏がEtsyのCEOとなり、イノベーションが生まれた。

売り手のショップ広告が出来るツールを配置し、フランス語やドイツ語バージョンのサイト制作、iPhoneアプリやPinterestへの投稿機能を追加したことで、モバイルを使用して購入するユーザーが世界各地で増加した。
さらに、この利益で、他国への進出を拡大している。

Etsyのトップ売上を誇るのは、アクセサリーやジュエリーに使う材料・パーツを販売しているショップで、売上トップ10はこういったパーツを販売している売り手で占められている。

世界的に経済低迷の影響を受け、いい意味での自作自演出時代になったといえよう。

材料を購入し自分で作成する事で、欲しいものへの節約となり、自己実現にもつながっている、そして、それを喜びと感じる人が増えたからだといえる。

 

このように世界中でハンドメイド商品の需要が増えている。

 

というのも、世界的に環境について敏感になり、ブランド商品の高価なものよりも、世界にひとつといった独創的な自分だけのオリジナルを求める人が増えてきたという時代の訪れともマッチしている。

売り手からみれば、店舗をもたずにビジネスができるということで、商品はリアル店舗で購入するよりもリーズナブルであるということも大きい。

直取引でリアル店舗よりも半額近い価格で提供され、購入者の意識も、大量生産された「誰でもいっしょ」ではない「自分だけのもの」に価値を求めるようになっていることもEstyのサイト登録者としてのプライドにつながるのだ。

 

動画の活用

 

また、動画の活用によって、売り手、購入者の両輪を上手く回すことが出来ている。

EstyのオンラインラボのEtsy Successでは、売上上位者へのインタビュー動画を見ることができ、新た売り手を増やしている。

Etsy How-toでは、クリエイターが作品の作る方法を動画で紹介し、それらの商品を購入することができる。

リアルな工房に出向かなくても、ワークショップ等に参加できなくても、購入した材料やキットを自宅で好きな時に動画を見ながら作成できる。購入者にとって、自由な時間に、繰り返し見ることができる大変便利なサービスである。

Seller Handbookでは、さらに、売り手のためのワークショップやセミナーともいえる、商品写真の撮影の技や、閲覧者を増やすためのキーワードや効果的なタグ付け方法なども紹介されている。

 

ターゲットを明確にしたコンテンツビジネスモデルの成功

 

Etsyのビジネスモデルの成功は、たかが、ネット上のショッピングモールと呼ばれるシステムではあるが、そこに、アーティスト、エコをコンセプトに、ハンドメイド、リサイクル、ビンテージといった明確な定義付けをして、いわゆるターゲットを明確にしたことで、コンセプトを共有できる限られた人たちが、当事者意識をもって、自然に集まってきたということが大きい。

さらに、ビジュアルの重要性をいち早くつかみ、オンラインラボと呼ばれるワークショップを動画配信し、購入した商品を自分で作成することができる、世界中どこでも見れるワークショップは斬新なアイデアといえよう。

そしてなによりも最大の強みは、コミュニティの力を利用しているということだ。

売り手と購入者が直接コミュニケーションを取り、オーダーメイドでさらなる高額な売上につながったり、売り手同士でお気に入り登録することで、互いに広告効果を上げることができる。

誰もが気持ちよく支え合うことで、コミュニティの絆が強まり、参加者が皆、当事者意識をもち、通りすがりといわれるお客が減って、リピーターになる。

 

ほんもののコミュニティへの信頼感

 

Etsyの一番の強みは、売り手のファンを作り上げるために、数年の時間をかけて、ほんもののコミュニティを、それぞれに生み出しているという信頼感であろう。

bky kidのようなユニークな売り手が、コンセプトを打ち出し、コアなファンを集めていくために、卵が孵化するように、一過性の流行ではなく、着実な根を張り、大きな花を咲かせるインフラを整えていることにあるだろう。

消費者をバカにしたようなビジネスをするサイトがネット上には転がっている。

しかし、消費者を、売り手を、共に成長させていくサイトというのは、コミュニティのマネジメントに長けていて、リピートする度に参加者が成長できるインフラを整えることから始まるのではないかと思う。

世界には学ぶべきことがたくさんあり、自らを成長させてくれるようなサイトに出会える。

この時代に生まれたことに感謝して生きていきたいと思う。

 

 

(Photo: Lauren Grace Vitiello)

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