賢い事業経営者は税の本質をつかむ

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FMヨコハマが誇る20年続いた生放送長寿番組「THE BREEZE」が2016年3月で終了となりました。「横浜から情報と音楽のそよ風を」をコンセプトに1996年4月にスタート!二代目メインパーソナリティの北島美穂さんは、落ち着いた深い声と話し方で2000年4月から平日午前中の顏(声)として、多くのリスナーから愛されてきました。毎週火曜日には、国民の義務である納税の知識を学べる「教えて税理士さん」というコーナーがあります。

番組「THE BREEZE」内での「教えて税理士さん」の最後の回を飾ったのは、法人税の小池と呼ばれる「カリスマ税理士」小池康夫氏。2016年1月から3月、13回に渡り貴重なお話をされました。なんと収録後にアップされているポッドキャストでは、ダウンロード数は過去最高!とのこと。

この3カ月の収録を振り返って、小池氏にインタビューを行いました。「THE BREEZE」と同じく3月まで、小池康夫税理士事務所で長年相棒として仕事を共にされていらした齊藤氏にも加わっていただき、事業を行う上で知っておきたい「税の本質」についてお聞かせいただきました。

小池康夫氏プロフィール 小池康夫税理士事務所 所長。東京都目黒区出身。早稲田大学教育学部卒業。富士通株式会社でコンサルタントSEとして従事。業務の分析・効率化に関心を持ち、税理士になるきっかけとなる。好きな言葉は「法人税法」。当初は、最高頭脳集団作成の法律の凄さと格闘。格闘し続けた結果、最近は、法人税法の具体化が日常生活になるほど。具体化をすすめる中で法人税法の中に事業推進の上で不可欠の要素をたくさん見出し、ラジオ出演や税理士への研修での普及することも業務の一環としている。趣味は、作曲と編曲。音を組み合わせて生まれる新たな創造物をできたときに喜びを感じている。

 

FMヨコハマ「教えて税理士さん」では番組をトータルプロデュースで考えた

インタビュアー 小幡万里子(以下小幡):リアルタイムでは聞けない時もありましたが、ポッドキャストや、東京地方税理士会のサイトで、聞かせていただいて、小池先生の優しいソフトな声と物言いの中、税を考える上で大事なことを短い時間で伝えてらしたなあと毎回思いました。3カ月間というのは、長かったですか?それとも短かったですか?

小池康夫氏(以下小池 敬称略):自分の中では、3カ月の13回の中で、伝えたい大きなテーマを元に、確定申告などの季節的なことも組み込みつつ、毎回タイトルを決めて内容を考えて・・・と、大ラフの原稿を作るまでが大変でしたね。

齊藤氏(小池康夫税理士事務所所員 以下齊藤 敬称略):自分にも「ネタくれ!」と言われておりましたが、悩んでいる時間に頭の中で組み立てをされていらっしゃるんですよね。小池先生は音声入力ソフトを使われていますが、話しはじめると、あっという間で、時々、頭の中を見てみたいと思うくらいです。(笑)

小幡:トータルで13回を描くということは大変ではなかったですか?また、局側から要望などはありませんでしたか?

小池:やはり、初めの頃は、こちらが13回をトータルで立体化して考えているということを原稿から理解していただくことは難しかったようで、その時その時の旬な話題を求められたり、他の部分は原稿時点でカットされたりと、「点」に着目されていたのかな・・・と。やり取りの中で少し疲弊することもありました。しかし、自分の伝え方や表現の甘さもあると反省し、税について全く知らない人が聴いても分かるように「シンプルにものをかみ砕く」ということを心掛けました。普段は、税理士を目指す方や、事業者の方とお話することが多いので。でも、意外なことに、プロの税理士の皆さんからの反応がとても良かったです。また紹介した税の相談会への問い合わせの電話も過去最高となり反響も高く、嬉しく思っています。

 

危機感をもって自分の職業を見る

小幡:マイナンバーについて、「税がわかりやすくなる」制度とお話されておられましたが、事業者にとってのメリット、税理士という職業にとっての影響などはございますか?

小池:税理士という仕事は、実は先進国にはほとんど無い職業なのです。日本では税法が非常に分かりにくく作られていて、それはなぜかというと、分かりやすい文章では、脱税をされやすいという視点で、専門家が読み解かないと理解できない文章で法律が作られています。たとえば、預金の流れが見えて、入ったものに税をかけるという単純な仕組みになれば、税理士なんていらないわけです。マイナンバー制度によって、国税が納税を促したい富裕層たちから税が納められるようになれば、税法ももっとわかりやすいものになるかもしれませんね。

小幡:齊藤さんは小池先生の事務所で長年仕事をされて、他の税理士さんとココが違うなと思うことはありますか?

齊藤:クライアントに、まず税のことや、税の仕組みの話をしないですね。

小池:税理士は、社長がこれをする!と決めたら、それを監視する役目だと思っています。監視というのは、間違っているとか正しいとかという判断ではなく、その社長が言ったことをすぐに行動にうつして、それが、どう数字に表れてきたかという点を見るということです。我々税理士は、数字を見たら経営が分かります。

小幡:ついつい税金というと、「取られる」という意識になりますが・・・

小池:必要以上に払うことはありませんが、「税」ということをどうとらえるかというのは、事業者として「人」が現われると思います。税は事業と密接にかかわっています。事業は「法人」。そこには人格というものが備わって、働くことのつらさ、厳しさ、楽しさがあり、経営者として強さを身につけ、最終的には人のため=社会貢献であるということが事業であると考えています。我々税理士は、数字は生きものとして扱います。売上100万円という数字だけを見るのではなく、この売上のために、どれだけの苦労があったのかと、仕入の数字から見えない努力をも見つけ出します。と同時に引いた視点ももち、ミクロとマクロとの両者の視点を持ち続けることを常に自分に言い聞かせています。

小幡:4月のBPA LIVE Vol.49にて感想を求められた際、「非常識と思われていることに果敢に挑戦し、それを常識にすることが事業です!」とおっしゃった小池先生の言葉も印象に残っております。6月9日のBPA LIVE Vol.51にて「税」を素材に事業のビジネスプロデュース論をお話いただくこと、楽しみにしております。

小池:ご期待に添えるよう、頑張りたいと思います。

小幡:本日は、ほんとうにありがとうございました!

 


 

《インタビューを終えて》
税理士の繁忙期といわれる1月から3月に、ラジオ番組の担当を引き受け、13回のトータルプロデュースをされた小池康夫税理士は、早稲田大学教育学部を卒業され「教育・育成」がご自身の根に浸透されていらっしゃるようです。専門学校での講師を務められたり、自らが小中学生の教育事業や音楽事業の経営陣として参加されたりと、経営者の視点ももつ、法人「税」の心強い味方です。
クライアントのお一人で、20年以上に渡りピアノ教室を経営され、120人以上の生徒さんをたった一人で教え、コンクール受賞者を多数輩出されていらっしゃる眞對れいこさんが、「教えて税理士さん」の感想を述べられていらっしゃいます。
http://shiroikabasan.jugem.jp/?eid=271
クライアントの成長を根気よく見守り続ける小池先生は、まさにクライアントの「教えて税理士さん」そのものだと感じました。

 


 

「教えて税理士さん」の過去の放送は、以下のサイトで視聴できます。

東京地方税理士会

FMヨコハマ「教えて税理士さん」

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(The Breeze ( Fm yokohama 84.7MHz )FBページ3/29より)

 

2016年1月~3月FMヨコハマ「THE BREEZE」-「教えて税理士さん」まとめ

1月12日放送 「税制大綱 デフレ脱却」

自己紹介:横浜にて税理士事務所を開業。もともとシステムエンジニアで、ソフトを通して企業を効率化する仕事をしており、より専門的な面で企業を応援していけることに興味をもち税理士を目指す。税理士というよりも、アーティストという風貌。専門学校で長く法人税担当講師をつとめ、目まぐるしく変わる法律に対しより深く学ぶようになり、法人税の小池と呼ばれる。

内容:まず国として、しなくてはいけないことは、雇用と倒産防止。そのためのデフレ脱却までもう一息と思える。足りない一押しのための秘訣は、投資や新しいことをするチャレンジができない環境である現状を変えること。今年の税制大綱にて、法人税の税率引き下げが明記され、現行法定実効税率(平成27年度31.33%%)が、平成28年度に29.97%、更に平成30年度には29.74%まで引き下げられることにより、新たな事業にチャレンジしやすい環境になると読む。チャレンジする人たちが増えて元気になった時、デフレ脱却につながり、新しく生産性の高いものが生まれてくる。生産性が高ければ利益が高く、税率が低ければ、やればやるだけ頑張る人が増えてくるという好循環を生じさせる。
税制は世の中の流れを非常によく反映しており、少子高齢化対策として、着目しているのが「同居」であると読み取れる。国の宝の子育てのために、おじいちゃん、おばあちゃんに助けてもらうことで、おかあさんの職場復帰が可能になるため、同居による助け合いに対する優遇制度として、リフォームなど増改築、改築工事などによる税の軽減や土地の相続税が8割減から9割減になったこと等が上げられる。またベビーシッターの活用など多岐・詳細にわたっている。
以上、少子高齢化という日本の抱える課題を色濃く映した今年度予算に関わる税制大綱が、どれだけ世の中を反映されて作成されているのかということをお話された。

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税制改正大綱とは・・・
翌年の日本の税制のあり方を網羅的にまとめた方針。景気や雇用情勢、財政健全化などを総合的に考慮し、税制改革の内容を細かく定めたものであり、政府・与党が毎年秋口から12月中旬頃にまとめ発表する。これにより翌年の国・地方自治体の税収見込みが立ち、国民生活や企業の事業計画などにも大きな影響を与える。この大綱に従い、翌年1月に行われる通常国会に税制改正関連法案が提出される。

 

1月19日 「マイナンバー制度」

内容:マイナンバーは監視カメラ的な制度であり、情報漏えいの責任問題を怖れ、第三者機関にまかせる企業が多くなっている。
税制が難しく書かれている理由は、脱税をされにくくするためのもので、マイナンバーによって税制が分かりやすくなる可能性も秘めている一方、税理士という仕事はグローバルに見れば非常に稀有な職業であり、オックスフォード大学教授が発表した20年後に無くなる職業と同様の意識をもって、税理士として学び続けないといけないという危機意識をお話された。

 

1月26日 「租税教室」

内容:租税教室とは、国税庁が、次代を担う児童・生徒が、民主主義の根幹である租税の意義や役割を正しく理解し、社会の構成員として税金を納め、その使い道に関心を持ち、さらには納税者として社会や国の在り方を主体的に考えるという自覚を育てることを目的に支援を行っている活動。

小池氏が、小学校に出向いて租税教室の講師をした際、「税金を払いたい」と児童からいわれ、税の本質が伝わったと嬉しくなったという。その内容は、「税は公共サービスの対価」であるということを伝えるために、ゴミの収集や処理、警察や消防など、民間では出来ないサービスを行う公共サービスについてわかりやすく話をした。例として、民間企業が警察サービスを行うとしたら、「犯罪捜査10万円」などというメニュー表示をしなければならない。公と民が可能な事業について、説明を行い、「自らの代表が国の支出のあり方を決めることと自らが国を支える税金を負担することは表裏一体であること」と、「税の使い道を監視することも重要」であるということを説明された。
分かりやすくいうと、税を会費のようなものと捉え、国民の代表者が使い道を決めて、国民が納得できる使い方をしているかを判断するということ。
つまり、お金も出します。使い方も自分たちで考えます。これが表裏一体ということである。また使い道の監視としては、これまでの20歳から18歳からの選挙権が与えられたことで、しっかりと選んだ人のことを見る目を培うことが重要であり、税は、私たちの健康や安全、教育を守るものであるという意識をもつということである。助け合うということは、助けてもらうことに目を向かいがちであるが、助けることも大事であるという話をされ、小学生にも理解をしてもらえたとのこと。

 

2月2日 「医療費控除の注意点」

内容:医療費控除において、予防と治療の判断基準の違いに注意すること。処方箋でない薬局等での風邪薬は医療費控除が認められるが、予防接種や検診はNG。ただし、検診にて病気がみつかったら、治療になって医療費控除になる。
今後、予防も健康な身体セルフメデュケ―ションとして、所得控除が施行予定である。領収書はひとつの病院で1枚しか発行できないので、医療費控除として、高額療養費等の保険の補てんに使うか、人身傷害補償保険で全額入院費用に使える等の場合は、医療費控除に使わない方が良い場合もあるなど、現実に添った医療費控除のやり方についてお話された。

 

2月9日 「財産債務調書」

内容:タイトルの調書は本年から必要な書類で、所得が2千万円を超えて3億円以上の財産か1億円以上の有価証券をもっている人に対し、提出が義務づけられた。
家具なども、その価値価格と共にどこに置いてあるかまで記録が必要となり、提出することで、インセンティブとペナルティが用意されている。
期日までに提出された場合、所得税・相続税の申告漏れが生じたときであっても、過少申告加算税等が5%軽減されるというもの。
一方、財産債務調書の提出が提出期限内にない場合又は提出期限内に提出された財産債務調書に記載すべき財産又は債務の記載がない場合(重要なものの記載が不十分と認められる場合を含みます。)に、その財産又は債務に関して所得税の申告漏れ(死亡した方に係るものを除きます。)が生じたときは、過少申告加算税等が5%加重される。
これらは、昨年からスタートした「国外財産調書」と同様、国税庁が多国籍の国際的租税回避の重要性を感じての措置。現在、海外利益の2%を税収する国もあり、日本の法人税が30%を超えていることと比べると大きな違いがある。巨大ネット事業を行う企業が、欧州を中心に租税回避を行っていることも踏まえ、富裕層に対しても国際的流れの措置である。

 

2月16日 「住宅ローン控除」

内容:ローンを組んで住宅を取得する人たちへの支援をすることで、高額な住宅を購入する人たちのおかげで景気が活発化させるための控除である。平成13年に、控除期間5年から15年へと延長され、最大587万円 5000円の控除を受けられるようになった。この時、住宅建設ラッシュで景気刺激策となった。消費税増税や雇用控えなどで、新しい刺激を求められている時に、選択の幅を広げ、中古住宅やリフォームも対象になった。これは時代に応じた変化といえる。中古住宅では取得の日以前20年(鉄筋等の耐火建築物は25年)以内に建築されたものは控除を受けられる。これを超えるものでも耐震化に適応しているか、住むまでに耐震工事を行って耐震化に適応した場合は控除可能となっている。ただし耐震基準適合証明書が必要になる。こうした住宅ローン控除の必要書類は、自身が住んでいる(別荘は不可)居住証明(住民票)、売買契約書、登記事項証明書、借入金の年末残高証明書(金融機関からの証明書)が必要となる。親戚からの借り入れは認められていない。

 

2月23日 「確定申告の注意点」

内容:確定申告とは1年間に生じた所得全ての金額から正しい納税をするために、予定納税との過不足を申告することで、確定申告を行う必要がある場合、税金を納付するので、期限を過ぎると加算税、延滞税が課せられるので注意する。
例えば、給与取得者が売電収入で20万円を超えた、アルバイトで20万円を超えた、不動産等の売却益があるなどの場合は、確定申告を行い、税金を納付する。還付申告ができる場合は、多額の医療費を支払った医療費控除や寄付金控除、故郷納税、住宅ローン控除等、源泉徴収等で差し引かれ中途退職などの払い過ぎたものなど。還付申告については、過去5年間さかのぼって申告可能なので、申告の集中する時期を外しても申告ができる。
意外と多い記入漏れに注意する点は、国民年金は分かりやすいが、国民健康保険の記入漏れが目立つので、市役所や区役所で本人が聞けば教えてもらえる。
また、寡婦控除(配偶者と離別や死別の場合)は、男性でも離婚や死別で子どもを育てている場合は控除が受けられる。相談でよくある記入漏れに、障害者控除が上げられるので、障害者手帳をもっている人は、相談時に見落とされないように注意が必要。

 

3月1日 「不動産を売ったときの税金」

内容:投資用の土地建物の場合、売った値段から買った値段を引いた儲けに税金がかかる。所有期間5年以下では儲けの40%。5年以上の物件は転売目的でないという判断で20%となる。損失が出た場合、投資用は切り捨てられるが、居住用の土地建物(5年以上保持)で損失が出た場合は給与所得等から控除され、税金が安くなる。控除しきれない以上の損失の場合は3年間繰越可能。マイホームの特別控除とは、儲けから3千万円の控除があり、大抵の物件で控除内で収まると見られるが、3千万円以上の儲けがあった場合は、14%に軽減される。
新しいマイホームを買った場合は、新しいマイホームを売るまで課税を繰り延べることができる。所得税法と住民税法は控除後の金額となるが健康保険法が対応していないので、3千万円を超える場合は税理士に相談されるといい。

 

3月8日 「売上を計上する適正な時期」

内容:どの時点で売り上げを計上するのか?というのは、商売の業種などによって基準が変わる。製品の販売をされる方は、取引先に引き渡しがあった日とされている。その他、出荷基準・納品基準・取引先がOKを出した検証基準などがある。土地建物を売る場合は、使用収益開始基準など、客観性を重視した規則的なルールが必要となり、売上を適正に行うため、場合によってはペナルティが課されることもある。
では、実情にそった合理的な請求とはなにか?というと、お客様が一番満足をしている瞬間にお金を支払ってもらうことである。
たとえば、飲食店で食事した→お腹がいっぱいで満足して帰る時にお金を支払ってもらうなど、仕事が終わった瞬間に請求をあげること。そして、請求書を出したら売上計上する。相手が満足して感謝した仕事には貸し倒れ損失が少ないように感じる。感謝された仕事に対しては、気持ちよくお金を払っていただける。

 

3月15日 「貸倒損失と横領損失」

内容:「商品を売って売上を計上しました。が、代金が回収できない」時に、損失として売上を取り消さないと、利益に対して税金なので困ることになる。
しかし、税金上は、貸し倒れ損失は認めていない。認められるのは
① つぶれそうな会社を再生させる(会社更生法・民事再生法が適用される)ために認める。大手でつぶすと日本にダメージを与える企業等。
② 支払能力を見て、全額が回収できないことが明らかになった場合。破産宣告、失踪、死亡の場合。
③ 時効の時
例えば、財務担当が会社のお金を横領した。1億の損失を受けた。株価に影響する。損失が起きたならば、損害賠償請求権と共に、収益を計上しないといけない。税金の厳しさ怖さはここにあり、自ら努力して心を込めて相手の要求に応えたから収益になる売上であり、実害を得たのに、損害賠償請求権を貸し倒れ損失として計上するのも難しいという現実。
税金は客観性の無い独自の考えを排除していかないと公平さが保たれないという理論で成り立っている。
しかし、貸し倒れ損失が認められないという厳しさだけを見るのではなく、貸し倒れ損失を作らないことが健全な企業経営につながるということ、横領損失を起こさない企業コンプライアンスを創ることが重要で、税金の反面にある優しを感じることができるような視点をもつことこそが経営がうまくいくと思ってほしい。

 

3月22日 「青色申告制度」

内容:申告納税制度とは、納税者が、自ら税額を計算し、税務署に申告し、納税すること。つまり、申告者が自ら得たお金を計算し、申告し納付するということで、この制度は、国民を信頼していることを表している。人間関係でも信頼されると正直になれる。この信頼関係ある程度達成されていると感じる。
そこには、情報を集めることで、嘘をついたらばれる仕組みを作ることと、ルールをきちんと守らなければ、それなりのペナルティを用意し、時に刑事罰も与えるということである。
納税は国民の義務であり、租税教育も行われているが、きっちり守る人には特典もある。それが青色申告。きっちり帳簿をつけ、その元になっている書類を残し、第三者が見て、客観的にその数値が合っているとわかるようになっていれば特典を受けられる。特典には、赤字が出たら繰り越せるというのがある。
1千万円の利益が出たら、300万円の税金を支払う計算になる。が、1年目に、1千万円を借りて仕事を開始し、1千万円の赤字を出した。この年は税金ゼロとなる。2年目に、1千万円の利益が出て300万円の税金を支払った。しかし、事業開始時から総合すると、税金として支払った分の、300万円がマイナスとなり、借金を返すことはできない。
そこで、1年目の赤字の1千万円を繰り越して、2年目の1千万円の利益と相殺すると、2年目の税金もゼロとなる。赤字を繰り越さないと、借金を返せないからである。赤字を繰り越すことは当然だが、そのためには、しっかりと帳簿をつけて、帳簿の元になった書類を残すということが必要になる。

 

3月29日 「事業者になりませんか?」

《小池氏の言葉(抜粋)》

事業が上手な人は、税金との付き合い方も上手です。人間には、各々価値をもって生まれてきました。自分の価値を把握して、自分の価値をしっかり伝えていくことが社会貢献につながります。その結果が対価を得ることができるようになるということです。社会貢献ができてはじめて対価を得られる事業となります。

社会貢献のひとつに税金を納めるということがあります。助け合いにつながっていく考え方なのですが、税金を納めるという社会貢献をすることで、様々な恩恵を受けていることを、事業が上手な方は感じ取っています。

事業が上手な方は税金を取られるものととらえず、自身が行う事業が行う社会貢献と同一視しています。
自分の価値を適正に伝え感謝される瞬間が訪れる時に売上げが上がることを知っています。そして、青色申告制度を活用して、欠損金を繰り越せるなどの特例を使えるなどの環境を整え、事業を継続しやすい環境を作っておくことを忘れません。帳簿書類にしっかり記録を残し、自身の価値を知る記録である決算書を残すことです。

事業経営の阻害要因になる貸し倒れ損失、横領損失を作らない健全な事業環境を整えることが重要です。

第一回目から、税制は世の中の流れを反映していると申し上げてきました。税制大綱に書かれている「チャレンジ精神」デフレ脱却にはチャレンジ精神が必要だということで、税制を引き下げ、一人でも多くの事業者を増やすことを期待しています。

同じことを正確に繰り返してやり続けることに価値があった時代もありました。が、個性や価値が多様化している現代では、同じことを繰り返すことはリスクになりかねません。チャレンジを繰り返し、失敗や批判を克服しながら、自身の価値をより高めている人が増えてきていると感じます。失敗してもチャレンジ精神を持ち続けることで、責任感、自身の価値の質をどんどん高められるといけると思います。これによって、さらなる社会貢献につながり、ここから事業の発展や継続という好循環が生まれます。

事業の成功は充実した生活を得られますし、幸せな世界が拡がっていくはずです。私たち税理士がしっかりサポートしますので、財務調書を提出できるような事業者になってください。

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One Response to 賢い事業経営者は税の本質をつかむ

  1. itoatsushi より:

    僕は、29歳で起業し、税理士の方々(先生)に色々と教えていたいただきました。当時、経営のど素人だったので、如何なる言葉(アドヴァイス)も僕には新鮮で、僕なりに(真摯に)聞き入れました。

    しかし、小池先生にお会いしてから、「起業当時、お会いできていたら・・・」と思うことが、しばしばあります。それだけ、小池先生の考え方は刺激的で、多くの気づきを与えてくれます。

    よって、小池先生のお言葉「税制は世の中の流れを反映している」「税金を納めるという社会貢献をする」を軽く捉えては、起業家、経営者にとっては、ある意味「損失」だと思います。

    BPA LIVE Vol.51、楽しみにしています。

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