ペットボトルも瓶も無くなる?カプセル・コカ・コーラ生産に向けてM&A
コカ・コーラは、コーヒーを生産するGreen Mountain Coffee Roastersの株式を10%取得した。
グリーンマウンテンのブライアン・ケリー代表取締役が言うように、「家でホットコーヒーや紅茶をつくれるように清涼飲料水を作る」ことで、清涼飲料水の飲み方、売り方が変わると予測される。
家庭用飲料システム「キューリグ・コールド」を利用し、コーヒーのカプセルと同様に、コカ・コーラのカプセルで、家で、自分で、コカ・コーラの製造が可能になる。
コカ・コーラとグリーンマウンテは、コカ・コーラ、コカ・コーラ ライト、コカ・コーラ ゼロ、スプライト、ファンタのカプセルの生産を目指し、10年間の協定を締結した。
2015年には発売が可能になり、スポーツドリンクやフルーツジュース等、他の種類の飲料向けにも広がる予測をしている。
BPA NEWSでお伝えした、2月2日開催のスーパーボウルのコマーシャル枠に、「ソーダストリーム」が予定されていた。
女優のスカーレット・ヨハンソン(英国アカデミー賞、トニー賞等数々の受賞歴をもち、ルイ・ヴィトン、ロレアルの広告塔を務める)の「ごめんね。コーラ、ペプシ」というセリフがあり、コカ・コーラやペプシへの配慮し、スーパーボウルコマーシャル枠から撤退した。
しかし、逆にそれが話題にもなっている。
それと同時に、イスラエル企業であるSoda Stream社の、同社の工場のひとつが、1967年の第三次中東戦争でイスラエルが占領したエルサレムの東、ヨルダン川西岸地区(ウエストバンク)のマーレ・アドミムのミショール・アドミム工業団地にあることで、国際法に違反しているのではないかと批判運動も起きている。
コカ・コーラ1980年代に「Breakmate」という、現在、日本でもファミリーレストランに置いてあるソフトドリンクのフリードリンクの機械のようなコカ・コーラ製造機を発売したが、技術面で未熟な部分が多く、21世紀には、ほぼ闇に葬られることとなった。
ソーダストリーム社が家庭で炭酸飲料をつくる機械を製造し、シェアを増やしつつある今、コカ・コーラにとっては、12億5,000万ドルの投資も高くはないのかもしれない。
イスラエルという特殊な地で、入植地の問題、技術面の進化、消費者にとっては、自分の好む炭酸の濃さを作れるという利便性、販売代理店への国内の評価等々、様々な難題が立ち向かう。
一方で、世界規模でビジネスを行っている超大企業の自社のシェアを守るための闘争といった様相が、今回のニュースから読み取れるのではないだろうか。
ビジネスプロデューサーは、世界の状況や生産地、生産工場、使用する材料、雇用する人種等々までも、国内だけでなく、世界を見る幅広い専門知識も必要になる。
こうした専門家たちとの連携で、世界に愛されるビジネスを生み出してもらいたい。