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熾烈な争いアジア化粧品市場での勝利の戦略は?

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ナリス化粧品ベトナムのロッテセンター・ハノイに店舗を出店

 

株式会社ナリス化粧品(大阪市福島区)は、現地販売代理店であるファットベトディストリビューション(PHAT VIET DISTRIBUTION Co., LTD)と提携し、ベトナム・ハノイ市で2日にグランドオープンしたランドマークビル「ロッテセンター・ハノイ」に、物販とエステティックサービス機能を兼ね備えたフラッグシップ店舗を出店した。

面積約43m2の店内には物販スペースのほか、カウンセリングスペース(3席)やエステルーム(エステベッド2台)を設置。専門のトレーニングを積んだ現地スタッフがサービスにあたる。

 

アジア化粧品市場でのブランド化

 

日本は米国と中国に次いで化粧品の売上は高い。
しかし、人口減少が続くため、著しい伸びは見込めない。

つまり、今は良くても、近日、成長が止まるであろう国内から成長著しい中国やインドをはじめ、東南アジアでの市場開拓を進めている。しかし、アメリカをはじめヨーロッパ勢もブランド力を生かした大きな投資で広告戦略を仕掛け、日本勢は厳しい争いに踏み込んでいるともいえる。

日本の優位な点を考えてみよう。アジアという地域を考えた時、日本人と肌質が近いため、白人コンプレックスではないが、深層心理として白い肌への憧れが強い。
日本の美白化粧品は、中国や香港で知名度を上げている。
さらにビジネス視点でいえば、日本は「経済発展の成功モデル」と認識されており、自動車や電機メーカーの高品質商品でメード・イン・ジャパンへの信頼は、未だに高いことがある。

「ジャパン」ブランドに未だ価値ある今、化粧品メーカー独自のブランド形成に着手するのは今なのだろう。

 

ナリス化粧品ベトナムから高級化粧品としてのブランド化を目指す

 

ナリス化粧品は2006年以来、ベトナム国内で化粧品の直販や卸売りを行うファットベト社と代理店契約を結び、ベトナム市場の開拓に取り組んできた。

今回のロッテセンター・ハノイ店の出店により、ベトナム市場における高級化粧品としてのブランド確立を目指す。

ベトナムでは2007年からの5年間で化粧品・トイレタリー市場規模が1.7倍に拡大し、美白やアンチエイジングへの関心が高い。今後、見込めるベトナムの経済発展や所得水準の向上に伴い、更に拡大していくことが予想される。

同社は、2013年にタイで現地企業と合弁会社を設立しているほか、インドネシアの製薬会社と技術提携を結び、日本企業としてだけでなく、アジアにおける各国企業との連携を行い、市場開拓を進めている。

ファットベト社は1996年に設立。ハノイ市、ホーチミン市、南中部沿岸地方ダナン市においてセルフエステサロン「デ・アイム」や各種ショップを計18店舗展開しているほか、ベトナム国内約5000店に店頭販売品の卸売りを行っている。

 

韓国ロッテのブランド戦略「ロッテセンター・ハノイ」

 

9月2日に、ベトナム・ハノイ市バーディン区リエウザイ通りの複合商業施設「ロッテセンター・ハノイ」をグランドオープンした韓国ロッテグループ。
狙いは、ベトナムにおけるロッテグループの「象徴」となること。

オープンは、ベトナムの祝日である建国記念日(9月2日)に当たったため、多くの来店客が訪れた。

ハノイでは、「京南ハノイランドマークタワー」に次いで市内で2番目に高いビルで、ベトナムの民族衣装「アオザイ」をモチーフにデザインされている。

地上65階・地下5階建て、敷地面積1万4000㎡、床延べ面積25万3000㎡。
スーパーマーケット、ショッピングセンター、オフィス、サービスアパート、5つ星ホテルなどが併設されている。
地下1階はスーパーマーケット「ロッテマート」、1階から6階まではショッピングセンター「ロッテ・デパートメントストア・ハノイ」、そして最上階の65階は展望台となっている。投資総額は4億USD(約420億円)。ベトナムの民族衣装「アオザイ」をモチーフにデザインされている。

 

アジアでのブランド化ビジネスを狙う

 

すでにアジアをはじめ世界で化粧品ビジネスをブランド化している日本の国内企業に「SHISEIDO」資生堂がある。日本を含め89か国で展開をしている。

グローバル企業のブランド評価会社Brand Financeが4月に発表した、2014年「Brand Finance Cosmetic 50」(化粧品ブランド世界ランキング50)のトップ10およびブランド評価額を見てもらいたい。

1位 ロレアル(108億ドル)
2位 エイボン(64億ドル)
3位 パンテーン(62億ドル)
4位 ニベア (60億ドル)
5位 ダブ(59億ドル)
6位 ガルニエ(48億ドル)
7位 エスティローダー(46億ドル)
8位 ランコム (40億ドル)
9位 オーレイ(40億ドル)
10位 ジョンソン エンド ジョンソン(36億ドル)

日本メーカーでは資生堂が日本一で25億ドルのブランド評価額を獲得し世界ランキングでは16位。カネボウはブランド評価額12億ドルで世界31位、ビオレは評価額9.6億ドルで35位、ポーラは評価額6.3億ドルで40位、コーセーは評価額4億ドルで48位、オルビスは評価額3.7億ドルで50位。

資生堂は、1923年、日本初のボランタリーチェーンシステム「チェインストア制度」を導入。1927年に全国に独自の販売網を整備する「販売会社制度」を開始。1934年には現在のビューティーコンサルタントの前身である「美容部員制度」を誕生。1937年、化粧品愛用者組織「資生堂花椿会」を発足し、資生堂の化粧品ビジネスの基本骨格「制度品ビジネスモデル」が完成した。

対面販売から、広告戦略により、SHISEIDOブランドを訴求した資生堂だが、日本独自の方法に、さらにアジア各国のテイストを程よく取りいれた柔軟性も、グローバルなビジネス展開には必要だ。

そのためには、小回りの効く企業にこそ、大きな可能性が感じられる。

ビジネスプロデューサーは、既成の方法を打ち砕き、さらなる価値を生み出すマジシャンのような存在でもある。

熾烈な争いとなるアジアでの化粧品市場に、全くの異なる視点から、新たな市場を創り出すことも可能にするのが、ビジネスプロデューサーの面白さでもあるように思う。

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