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武田薬品から考える海外訴訟へのリスクマネジメント

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海外進出における訴訟のリスクマネジメント

 

ビジネスプロデューサーがビジネスをプロデュースする際に、最高の挑戦のビジネスアイデアと、最良のビジネスプランと、最大のリスクマネジメントという攻守三つ巴を考える。

武田薬品工業が、糖尿病治療薬「アクトス」とぼうこうがんの関連について、適切な情報提供を行わなかったせいで、アクトス投与が原因で、ぼうこうがんになったと主張する米国人男性が訴訟を起こし、懲罰的損害賠償金として60億ドル(約7000億円)の支払いを命じ、最終的に99%以下の2765万ドル(約33億円)の賠償額に落ち着いたことは、ビジネスプロデューサーにとって記憶に新しいだろう。

しかし、現在、同様の訴えによる、係争中の類似訴訟は10月末時点で7500件を超え、武田薬品工業は、株式時価総額でアステラス製薬に医薬品業界首位の座を一時明け渡すなど、巨額賠償のリスクがのしかかっている。

2010年、米食品医薬品局(FDA)から、アクトス服用でがんにかかる危険性が高まる恐れがあると発表されたが、武田薬品工業は、「アクトスがぼうこうがんの発症と関係していることを示す科学的証拠はない」と反論している。

 

懲罰的損害賠償という制度

 

米国では懲罰的損害賠償という制度がある。英米法を基とする法体系特有の制度で、懲罰的損害賠償額の一般的な算定ルールはないが、不法行為によって加害者が得た利益を全て没収して再犯の動機を奪うなどの考え方があり、高騰するケースが多いという。

商品で得た利益相当額を賠償請求が行われる可能性も高く、しかも陪審員が出す評決は市民感情が反映され、懲罰的な賠償額が高騰する傾向が強い。
アメリカの州によっては「填補的損害賠償額の3倍」など上限を設定することもあり、判事の判決で賠償額が修正されるのは珍しいことではないという。

日本企業が米国をはじめ海外で事業をする上で、法律の面でも、グローバルなリスクマネジメントに対応する手段を講じておく必要がある。

 

ビジネスプロデューサーが、武田薬品工業のような今回の事例にぶつかった時、果たして、どのような対応を行うのだろうか?

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