ほんものの投資家は永遠のパートナー
ソビエト連邦ウクライナ生まれの計算機科学者であり起業家、PayPalの共同設立者で元CTOのマックス・ラファエル・レヴチン(Max Rafael Levchin)のTwitterに、スマートフォンのセンサーを使って車の運転に関するデータを収集し、渋滞状況や車の保険の観点からドライバーにより良い案を提供するサービス「Zendrive」が新たに、事故後の様子を家族や保険会社に迅速に伝える新サービスを公表したことについて、以下のつぶやきを行った。
More shilling for my investments: Zendrive’s new tech detects car accidents. Pretty cool!
マックス・レヴチンは自分の設立したPaypal株により多額のお金を手にした。
その後、Googleに買収されたSlideを設立。オンラインソーシャルネットワーキング・レビューサービスである Yelp の設立支援も行っている。
Zendriveは、2013年設立し、シード資金として$1.5MをFirst Round Capital、Max Levchin、Jerry Yang、その他などから調達した。
投資家といえば、いかに成長(収益増)が見込めるか、あるいは、株主として経営に口出す「モノいう株主」となるかが一般的に思える。
投資をする以上、右肩上がりを望むことは、決して誤りではない。
が、マックス・レヴチンのように、自身が仲間数人とスタートした事業が、世界を変えるビジネスを創り上げた人間たちの投資への意識は、ごく普通のこれまでの投資家とは少々異なる感覚を感じる。
それは、筆者がコミュニティビジネスのサポートを行っているからの視点でモノをみているからかもしれないが、世界は、時代は、着実に対等なパートナーシップに支えられる社会へとシフトしている風を感じるからだ。
シード資金を出す投資家が、彼らが稼ぐための挑戦資金と、同様の経験からのアドバイスを与えることができる。
結果、彼らの次々と生まれる斬新なアイデアを後押しすることで、大きな花を咲かせることができる。
自分達が歩んできたように、時代を変革するようなビジネスへと成長することを第一に望み、それらの可能性を感じる匂いを嗅ぎ、数字は後から追随すると挑戦することを喜ぶ。
つまり、自分達の経験を、次の世代にビジネスの形として継承しているように思えるのである。
世界で貨幣の両替や売買時にかかる時間や手間を省き、できるだけ最低限の手数料で貨幣が国境を変えたPaypalを誕生させたマックス・レヴチンは、スマホでドライブする際のガイドだけでなく、渋滞や保険等のお知らせ機能をもったZendriveが、事故に遭った際に、早めの救援で救える命について考えるパートナーであること、さらに、事故後の手続きを迅速に行い、事故に遭遇した人々に、後々重なる時間や手間を簡素化するビジネスを生み出したことに対して
「Pretty cool! 」
と、パートナー(仲間)として、素直な賞賛の声をつぶやいたのではないかと感じる。
投資家であるから、投資したビジネスを応援する気持ちは誰もがあるだろう。
マックス・レヴチンには、たった10数字の言葉に、彼の過去の経験と重ね合わせた深い魂を感じるのである。
本年5月に、新生「BPA Jr.Leaders Club」が、新しい仲間創りを始めた。
彼らのTwitterがフォローする人々は、日本よりも世界でパートナーとビジネスを行うジェントルマンたちが多い。
投資家をビジネスパートナーとして、共に成長していける点で、BPAの若い可能性が集まることを期待したい。