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カーンアカデミーにあるのは学力だけない學びの喜び

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学校がなくなる日!MOOCは世界の教育機関になるのか?を掲載したが、カーンアカデミーもまた、これまでの教育の環境をパラダイムシフトするツールになるだろう。

カーンアカデミーは、2006年にサルマン・カーンによって設立された非営利の教育ウェブサイトであり、運営はNPOである。
カーン・アカデミーはYouTube上で、物理、数学、生物とあらゆる分野の授業が、基礎から応用までを、一本12分程度の学習ビデオを、3000本以上、全て無料で提供している。

カーン氏は、いとこに家庭教師をするために作ったビデオをYouTubeに公開アップロードしていたところ、世界中から反響が集まり、ビル・ゲイツの目にもとまりビルゲイツ財団やGoogleがカーンアカデミーに財政支援をしている。
カーン・アカデミーのYouTubeチャンネル再生回数は3億4000万回にも到達している。

アメリカのロスアルトス学区で実際の学校に導入され、生徒自身が授業を選択でき、学校で先生に分からないところを聞くといったスタイルが取り入れられ始め、教員も生徒も学ぶことを楽しめるようになった。
教員も、どの子がどこまで理解できているのか、どこでつまづいているのかを、リアルタイムで把握できるので、個々に合わせた対応が即座に可能となっている。

子どもは、自分でも何がわかっていないか説明出来ない場合が多いので、わかっていない理由や原因を自らが気づけるという、課題解決のために非常に有利な分析となる。

教科書も使わない。
十把一絡げの授業も行わない。
一人一人に合わせた教育。
必要な時に、必要な人が、気づいた時に必要なものを手に入れることのできる教育。

過去、日本の寺子屋も、こうした教育を行ってきた。

理解できない者、理解しようとしない者に、無理やり、教育の平等という美辞麗句で押しつけても、なにも生み出すことはできない。

これは大人になってからも同じことである。

世界の教室に大きな変革が起きているといえよう。

大学がなくなる日はもちろん、学校の存在価値が問われる時代になる。

しかし、リアルなぬくもりは、デジタルでは決して手に入れることはできない。
この部分が、学校の存在価値として生き残るヒントになるだろう。

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