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「Honda 3D Design Archives」から次代のモノ作りを担う人材が生まれるだろうか?

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Hondaは1月28日、過去に発表したコンセプトカーの外観デザインの3Dデータを、特設ウェブサイト「Honda 3D Design Archives」で公開した。
公開された3Dデータはサイトからダウンロードでき、3Dプリンタを使って出力することができる。

海外の自動車業界では、昨年、ポルシェが「ケイマンS」(コンセプトカーではない)の3Dデータを無償で配布するキャンペーンを展開。
自動車業界ではないが、アメリカのスミソニアン博物館は収蔵品の3Dデータを無償で配布している。

コンセプトカーの3Dデータを一般に向けて公開するのは、世界の自動車業界でも初めての取り組みといわれている。

公開されているのは、
「FUYA-JO(1999年発表)」
「FSR Concept(1994年)」
「KIWAMI(2003年)」
「PUYO(2007年)」
「NSX Concept(2013年)」
の5種類。
ダウンロード可能で、マウスをドラッグして、全方向から見て楽しむこともできる。
全長、車幅、車高、ホイールベースの長さも記載されている。

今回の取り組みは、Honda の「ものづくり」への取り組み姿勢や思想を社内外で展開する「グローバル・ブランディング・プロジェクト」の一環で、プロジェクトに触発されたユーザーの中から、優れた未来の自動車デザイナーやエンジニアが生まれてくることを願っているという。

このサイトは、言語が英語のみで作られている。
世界に向けての拡散を狙い、敢えて日本語版は用意されていない。

クリエイティブコモンズ4.0に準拠する形で公開するという、現在考えられる中で一番合理的な公開方法を利用し、二次創作といった広がりが期待できる。

クリエイティブコモンズとは、クリエイターが、自分の作った作品を皆に知ってもらい、使ってもらい、自分の作品に手を加えて遊んでもらうことを歓迎するためのルールである。

日本には、作品の創作と同時に自動的に著作権が発生し、なにかというと「著作権は、どうなっている。クリエイターの財産なんだ!」という専門家を多くみる。

もちろん、作品が勝手に模倣されて作り手が創作することへの意欲を失わないようにするために(もともとは活版印刷術の時代に多額の資金を使って出版した本の海賊版が出まわって、本の出版の意欲が失われないようにするために)誕生した権利だが、海賊版が出回るくらいに模倣されるというのも、クリエイターにとっては別の勲章と感じる者もいる。

(世界に存在するほんもののクリエイターは、自分の作った作品に、いつまでもこだわり続けるのではなく、常に新しい作品を追い求める狩人のような存在ではなかろうか)

クリエイターの中には、自分が作った作品が、皆に共有されることに満足を得る人もいる。
特にインターネットの世界では、そうした楽しみ方をするクリエイターの人たちが多く存在している。

彼らは、自分だけの利を追求するというよりも、次に続くクリエイターを育てることにも喜びを見出しているのだ。

これは、ビジネスプロデューサーが、ビジネスを生み出す課程にも酷似している。

ゼロから3Dデータを作るということは、設計士や建築家のような専門性が求められる。

ネット上には、様々な分野で、テンプレートが存在し、それをカスタマイズして、独自のモノを作り上げるという文化が生まれてきている。
3Dデータもベースになるデータをダウンロードし、加工するのであれば、子どもでも自分のモノ作りが可能になる。
また、モノ作りの入り口にもなるだろう。

「ぼくだけのたったひとつのコンセプトカー」が、夏休み明けの小学生の宿題として、学校に提出されるかもしれない。

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