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Google新キャンパス!働きたくなる職場環境改善と省エネルギー設計を目指す。

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Googleは、現在ある本社ビル(通称「グーグルプレックス」)から自転車を使い数分の場所に、新本部(キャンパス)を建設する計画を進めている。新キャンパスはベイビューと呼ばれるエリアの42エーカー(約17万平方メートル)の土地を占有し、それぞれがブーメラン型の9棟のビルから成る予定。新キャンパスは、グーグルの隣にあるNASAのエイムズ研究センターの敷地内となる。2015年に完了する予定のこのキャンパスは、カリフォルニア州マウンテンビューのGoogleの故郷に恩恵をもたらすといわれている。

当初、ドイツの設計事務所によるお洒落でエコなデザインになる予定だったが、シアトルのNBBJという設計事務所が手掛けることになった(Vanity Fairより)。

NBBJは、世界中の大企業や大学のキャンパスを手掛ける大規模な設計事務所だが、Appleの宇宙船のような社屋、NVIDIAのポリゴンのような社屋、Facebookの有名建築家による社屋と比べると、Googleのキャンパスは堅実なものとなるようだ。
4階建低層で、屋上が緑化されているところはFacebookの計画に近い。

Googleのグリーン・チーム・オペレーションズ・アンド・イノベーションズ部門責任者よると、同社が既存ビルを利用せずに一からオフィスビルを建設するのは初めてで、環境の持続可能性の点で新境地を開く施設になると公約している。新社屋の目標は「可能な限り最も健康的な環境を提供」することだ。いろいろな研究の結果、イノベーションを生み出しやすい、従業員同士が気軽にアイデアを共有できるようなオフィスとして設計したのだという。

同社が奨励する自由自在なコラボレーションやアイデアの共有を実現するために、各ビルは3階部分が連絡橋でループ状につながり、社員は徒歩や自転車で行き来できる。この連絡橋のおかげで、キャンパス内のどの場所にも2分30秒以内に到着できるという。Googleのウリであるカフェもあり、キャンパスの近くには専用の空港もできる予定。

標準的な技法で建てられた従来型のビルはどっしりした直方体で、エンジニアたちは窓際から離れたところで仕事をする。しかし新キャンパスは奥行きが78フィート(約23.7メートル)に抑えられ、会議室や作業デスクはより窓に近くなる。窓から差し込む光を活用し、電力消費を削減するための工夫である。
エネルギー使用量を示すEUIは62と、現社屋の半分ほどに抑えられる見通しだ。またエネルギー消費の少ない冷暖房システムを導入し、新鮮な空気を経済的に供給できるようにする。

また「ヘルシー・マテリアルズ・プログラム」を立ち上げ、ビルの建材から人体に害を与える物質を取り除くことを目指している。建材メーカーは原材料の公開に消極的なため、この目標の達成は至難の業だ。しかし、同社は、その巨大な市場支配力を生かしてビルの素材の製造方法まで変えようとしている。
数年前までは実現できないと思われていたことが主流化しつつある。同社は省エネルギーと職場環境の改善という点で、画期的とはいえないまでも、目覚ましい取り組みを見せている。

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