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ネットを通じた未上場株への投資を金融庁が解禁

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ネットを通じ資金調達をする「クラウドファンディング」の知名度が上がるなか、金融庁は、5月よりベンチャー企業など未上場株式投資のネット募集を解禁する。さらに今月下旬からは、これまで日本証券業協会の自主規則で原則禁止されていた未上場株に対する投資勧誘が、ネット上で募集可能となる。

金融庁 平成26年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る政令・内閣府令案等の公表について
(平成27年2月13日)

平成26年金融商品取引法等改正(1年以内施行)等に係る政令・内閣府令案等に対するパブリックコメントの結果等について
(平成27年5月12日)

クラウドファンディングは、ネットを利用し、幅広く小口資金を集める仕組みで、現在は寄付や(予約販売に近い)商品購入のために利用されることが多い。

創業間もないベンチャー企業は、事業展開や研究開発に必要な資金の調達が課題で、今回の解禁によりベンチャー企業の育成につながることが目的とされている。
一方、投資家にとっては、気軽に投資ができる一方、未上場の株式は簡単に売却できないというリスクもある。

金融庁では、1人の投資家が1つの企業に投資できる額を年間50万円以下に制限し、資金募集を行う企業側には、年間募集総額は1億円未満とするとしている。

これらの報道がなされ、ネット上の声としては、新手の詐欺商法が増えるのではないかという懸念の声が数多く上がっている。

一方で、ベンチャーや起業経験者などの投資を受ける側からすると、小口投資家が増えることは、細かい株主の管理コストを考えた際に事業にとっては煩わしさに変わるのではないかという声が出されている。

ファンドの世界に長年身を置く人は、融資や出資に関しての使命の一つは、反社会的勢力の資金を企業に入り込ませないということだという。
ベンチャー投資を行っているベンチャーキャピタルは、投資検討の際に、まず、株主名簿や財務諸表などを確認するために、投資対象となる企業と「秘密保持契約(Confidentiality Agreement、CA)」を締結することから始める。

IPOに伴うキャピタルゲインが目的であるベンチャーキャピタルにとっては、株主や経営者の中に反社会的勢力や反市場勢力(不公正ファイナンス、株式市場における不正な取引を行う者など)の名前があった場合、基本的に株式公開(IPO)をすることは出来ないからだ。上場企業であっても、こうした事実があれば上場廃止基準に抵触する。

未上場株は、経営が軌道に乗り、上場した場合に利益が大きくなるといわれているが、上記のような理由で、IPOが出来なくなれば、投資家のリターンは低い。

具体的に反社会的勢力及び反社会的勢力に相当する者の名前は、一般に公開されておらず、金融業界のデータベースをもっても、みずほ銀行暴力団融資事件のようなことも起こり得る。こうした情報は、各社が実務を通して積み上げて行く形になっているのだ。

日本で行われているクラウドファンディングという仕組みは、募金(寄付)や商品購入(予約販売)に適した少額資金調達といわれている。

事業を同様の位置づけと思える投資家がどれだけ存在するのか。
金融庁の判断は果たしてベンチャー企業の育成を後押しできるのだろうか。

(PHOTO:JeongGuHyeok )

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