高島屋、タイムズスクエアビルを1050億円で完全取得
高島屋は、新宿店のタイムズスクエアビルを1050億円(税別)で取得すると発表した。
土地面積は1万9281.26㎡、延床面積はA棟16万573.74㎡、B棟1万3902.70㎡。
立川店の土地建物も約120億円での追加取得に向けた協議を始めた。
来年4月に行われる消費税増税など減収が予測されることから、都内2店舗の賃料圧縮により収益向上を目指す。
売上げの伸びない和歌山店は、来年8月末で閉店することも発表。
これらによって、約40億円の収益改善を見込んでいる。
これまで、新宿店は土地建物のうち4割を高島屋が保有し、残りは東急不動産グループのタイムズスクエア社の持ち分になっていた。
新宿店の賃料は年間50億~60億円程度とみられる。店舗売上高は13年2月期で637億円。
取得額の目標であった1000億円を大幅に下回る。
新宿店は1996年に開業。商業施設は鉄道建設・運輸施設整備支援機構の子会社が建設。
東急不動産が6割、高島屋が4割を取得していた。
高島屋は07年に約100億円を投じ店舗を大規模改装したが、その後も販売は低迷。
そこで、収支を圧迫していた賃料を削減するため、土地建物の追加取得を検討していた。
近隣の再開発などで商圏の成長が期待される両店では建物全体を保有することで、出店テナントを選別する自由度が高まるほか、賃料収入の配分が増える効果が見込まれる。