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学校がなくなる日! MOOC は世界の教育機関になるのか?

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日本の大学は、すでに淘汰の時代といわれています。

 

それは、世界のリーダーといわれるアメリカでも同じ。

こうした社会情勢の中、MOOC(Massive open online course)は、未来の教育の主流になるかもしれません。
MOOC(むーくと発音されます)とは、WEB上で無料で参加可能な大規模講義のことです。
主にスタンフォード、ハーバード、MIT(マサチューセッツ工科大学)などのアメリカの大学で運営されており、基本的に無料で参加することができます。
また、各種アプリケーションが開発により、ビデオ講義受講だけでなく、知識確認のための試験問題が用意され、受験可能です。

モンゴルの首都ウランバートルに住む高校生バトゥーシグさん(16)は、今年3月、MITから合格通知を受け取りました。
この高校生は、「Edx」で昨春から「電子回路」のオンライン講義を受け、受講生15万人のうちで満点を取った340人の1人です。(当時15歳)

その他、参加者のユーザーコミュニティーも用意されており、コース運営側に有益なフィードバックとなり、講義運営の効率も向上できます。参加者が多いほど効果的な運用が可能となり、MOOC関連WEB技術の進歩と、参加者の増加による運営コミュニケーションの発達という二つの要因により、急激に発展しています。

 

MOOCの中に、スタンフォード大学教授のセバスチャン・スラン教授が立ち上げた「Udacity」 (ユダシティ)があります。スラン教授は人工知能の研究では世界的な権威ですが、テニュア(終身教授)の地位を捨て、授業をオンラインで世界に無料発信するベンチャー企業を立ち上げました。
そのきっかけは、自身の授業をネットで無料配信したところ、あっという間に世界190カ国16万人の受講生が「タダで世界的な教授の授業が受けられる」と殺到したことでした。
その多くが貧しい国で高等教育をまともに受けられない若者たちだったことから、「もはやスタンフォードの200人だけを教える教室には戻れない。世界の若者たちが私を必要としている」と過去を捨て、「Udacity」に賭けたのです。

 

この「Udacity」のビジネスモデルは人材紹介業です。
「Udacity」は、いくつかの企業と提携していて、受講生の成績を企業に送り、企業は戦力になると判断した受講生に声をかけ、採用となれば、「Udacity」に仲介料が入るというシステムになっています。設立して1年で提携企業は350社、約20人がグーグル、ゴールドマンサックスなどの有力企業に採用されたといわれています。

「Udacity」のようなビジネスモデルは既存の大学の存在を打ち破るものです。
MOOCは、○○大学卒業というような大学の権威などを問題視してはおらず、ひたすらに講義の質と、それを受講者がどれだけ学び取ったかという教育の本質をオンライン化したものであるからです。
そして、さらに、国の経済の担い手として出口である就職までが、MOOCによって可能になれば、大学卒という肩書は必要なくなります。
経営で成り立つ大学教育は、そのものの価値が消え去ってしまうでしょう。

特に日本の大学はほとんどが「大学卒」という学歴を与えるだけに入学金、授業料を取っているようなものです。
本来の大学に求められている研究分野に情熱をもっている大学は大変に少なくなっています。

MOOCがさらに一般化すれば、日本の大学では、その知識は太刀打ちできないでしょう。世界中から大学が消えていくのですから。
そして、インターネットさえあれば、どんなに貧困な国の人間であっても、学ぶ意欲を持ち続ければ、これまでにないチャンスを手にすることが出来る時代になったのです。

祇園精舎の鐘の声のように、過去の価値は、やがて本質を守る新たな価値に負けていくのです。
グローバルな視点をもつ家庭では、インタナショナルスクールに通わせている子どもを、将来、欧米の大学へと考えているでしょう。
欧米のごく限られた大学だけがブランドとして残り、15歳で国際的に通用する大学生なみの知識を得る人間がどんどん増えていく中で、子どもの未来を考えていかねばならない時代なのでしょう。

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