e-Davidはアーティストになり得るのだろうか?
ドイツ、コンスタンツ大学のコンピューター科学者たちが開発したロボット「e-David」は、優れた模写アーティストと言ってもいいかもしれません。
e-Davidの動画をご高覧ください。
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http://vimeo.com/68859229
「e-David」は、仕上がった作品というよりも、その過程での動きが芸術といってもいいほどに、絵筆を巧みに操るロボットです。
「Drawing Apparatus for Vivid Image Display(ビビッドなイメージディスプレイを描くための描画装置)」の頭文字をとって付けられています。
e-Davidには、カメラが搭載され、24色のパレットと、描き出す絵を作成するために、スタートからゴールまでの手順(作業過程で、次はどこに、どの色を置くか)を計算するソフトウェアが搭載されています。そして最後に、Davidのサインを入れます。
モノクロから、水彩、油絵と、描き出される絵は、作り上げられた絵そのものよりも、その過程を芸術と呼びたくなるように感じます。
日本でも慶應大学 桂誠一郎准教授開発の「モーションコピーロボット」は世界で注目されています。書道の達人の動作を「モーションコピーシステム」を通じ保存することよって、書の筆使いと力の入れ加減までを、その書道家の作品をいつでも忠実に再現することができます。
その映像が海外で取り上げられています。
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http://youtu.be/G0ASmb3QFKE
筆というのは、一球入魂に近い、書のオンリーワンの醍醐味でもありました。
文字は、癖はあれど、コピーでない限り、まったくの同じものを書くのは無理なことでした。
その無理が可能になる時。
人間は、どのように芸術を受け止めるのでしょうか。