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2枚の木板でサンドイッチした組立て自転車

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8月にドイツで開催された世界最大級の自転車ショー、ユーロバイク。
世界中のあらゆる自転車メーカーと関連企業が2014年モデルを紹介する中で、ひと際、目を引いたのは「SANDWICHBIKE(サンドイッチバイク)」という、フラットな木の板でサンドイッチのように挟み、組み立てる自転車。

フレームのデザインと質感はモダンでありながら、子どものおもちゃのような懐かしさも。

現在、「SANDWICHBIKE」サイトにて799ユーロ(約10万5000円)からプレオーダー中。

デザインしたのはオランダ・アムステルダムでデザイン事務所Bleijhを営む工業デザイナーのBasten Leijh。

IKEA家具ののフラットパック(家具の設計からデザイン、パーツの分割などを、梱包の体積を最小限にするために工夫されている)をヒントに、平らな木の板とそれぞれのパーツをデザインしたという。
美しいデザインと製品の輸送のしやすさ、組み立てやすさが、ハンドメイドの流行とも相まっている。

2006年に台湾(自転車生産の世界最大の拠点でもある)で開催されたthe International Bicycle Design Competitionでコンセプトモデルを出品。
2007年にプロトタイプを製作。
2010年から本格的な開発がスタート。
2013年の夏、プロダクションモデルにまでこぎ着けた。

簡単な工具を使って自宅で組み立てられる自転車で、フレームに溶接部がないのが目玉だ。
木材ということで重量が一定でなく、組み立てのバラつき(自転車は組み立てる人によって走り心地や安全性が左右される)などが気になるところ。

ブレーキはシマノのシングルスピードコースターブレーキ。
フロントブレーキがないので、このままでは日本の公道では乗ることができない。
板はビーチ・プライウッド(ベニヤ板)。
コーティングされているので、ちょっとした雨ならば大丈夫だろう。
ホイールは26インチ。出荷時のタイヤはシュワルベ・ビッグアップル。

しかし、存在そのものがユニークで遊び心満載だ。
木製自転車の多くはデザイン的、構造的に、金属のパイプ部分を木材に変えたものや、カーボンモノコックを木材に変えたようなものが多かった。
木材そのものの良さを生かした「SANDWICHBIKE」は、やはり街中でも、人の目を引く存在になるだろう。

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