「津波防災の日」各地で避難訓練が行われた
「津波防災の日」の5日、万一の際に自らの身を守るための訓練が各地で行われた。
2011年(平成23年) 3月11日(金)に起きた東北地方太平洋沖地震の津波の被害を受け、3年前に制定された。
迅速な避難で大勢の人々が津波被害を免れた江戸時代の安政南海地震での逸話にちなんだものだが、3年たった現在も知名度は、さほど高くはなく、内閣府は今年から、全国の自治体や企業に訓練を呼びかけるなどして、懸命に普及を図っている。
1995年(平成7年)1月17日(火)に発生した兵庫県南部地震による大規模地震災害阪神・淡路大震災で被災した震度7の真上にいた人間の真実の声がある。
経験者にしか語れないことがある。どんなに想像力豊かな人でもその場にならないとわからない。
まず水をためろ!
震度7級の地震だったら、近くの家具につかまり身体を支えるのがやっと。
とにかく、一歩も動けないのだ。
揺れがおさまったら、まず水の確保に走れ!
風呂、バケツ、シンク、桶・・・なんでもいいから出来る限り水を溜める。
マンションだったら屋上の貯水槽にまだ水がある。それを貯める。
これは消化用ではなく、飲用でも料理用でもない「トイレ用」のためである。
これは実体験をした人間にしか分からないが死活問題なのだ。
都会の地震ならなおさらで、水洗便所は水が出ないと流せない。汚物は溜まる一方。
地震後どこに行っても便器はてんこ盛りで、しゃがんだらお尻につくような状態だった。
特に昼間、都会人には野糞など出来る場所も、勇気もないと断言できる。
普通の水洗便所では1回にバケツ2杯分ほどの水が必要だ。
自衛隊の給水に長時間並んでもいいところ1人で運べるのはバケツ2杯。
1回並んで(1時間くらい)トイレ1回分しかもらえない。
高層のマンションでは、重いバケツをもち、階段で必死に上がって、やっとトイレ一回分の水を確保する。老人や障害をもつ人、体力のない子どもや女性には、まさに死活問題だ。
震災直後、ある一軒家の人は、近くの公園などの公共の水道から出来るだけ多く水を溜めていた。
被災していない他人は、それを利己主義だと批判するかもしれない。
しかし、地震後の辛さを目の当りに知っている人間からすれば、地震は戦争そのものだ。
まず自分の安心・安全を確保してから、他者に分けてあげればいい。
その一軒家の人は、自分の家族分を確保してから「水あります」と貼紙をした。
自分が生きているからこそ、他人にもできるという正しい姿勢であったといえよう。
裸足は危険!室内でも靴を履く
昼に地震が起きるという約束はなく、夜の暗い中で地震に遭遇した場合、停電によって、真っ暗になる。
ガラスが割れ、ガラスの破片で怪我をすると、生活の動きが狭まれる上に、身体の動きも取れなくなる。
しかも水がなければ、怪我した箇所を水で洗い流すこともできない。
必ず寝室にもスリッパや靴を置いておいて、怪我を回避することだ。
平成14年(2002年)1月に、国土交通省 近畿地方整備局 震災復興対策連絡会議にて立ち上げられたHPは阪神淡路大震災の出来事から学んだことを生かすために作られた。
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「水に困らない避難生活のために」
被災者は可哀想だ、気の毒だと同情するのは誰にもできる。
同情されることに慣れ、もらうだけの人生を生きる人もいるだろう。
しかし、それでは、亡くなった被災者は、無駄死にしたことになってしまう。
思い出したくもない過去を、未来に生きることを前提にした力に変える力が、この日本にはあるはずだ。
目をつむり、そうなってしまったことを恨み続けていては、前に進むことはできない。
多くの被災して生き残った人々は、何よりも震災時の飲料水の確保は非常に重要だという。
ライフライン復旧までの際に備蓄のない場合、また備蓄していてもその水が失われた場合には命に関わる。
11月11日から12日に、グランドヒル市ヶ谷3階にて、防衛省が主催する自衛隊60周年「防衛技術シンポジウム2014」技術研究本部・防衛医科大学「安心水プロジェクト ~飲みたくても、飲めない水もある~」が開催される。
一般の方の入場も受付けている。
ビジネスプロデューサーたちの学びの場 BPA LIVE Vol.25にて、「未来の水ビジネス-防災大国日本を考える」のタイトルで、現実の水環境の事情を赤裸々に語っていただいたニューメディカテック株式会社代表取締役 前田芳聰(よしあき)氏が作ったクリスタル・ヴァレーCV-105JT型が災害対応浄水器として、「防衛技術シンポジウム2014」に選定された。
この2日間のシンポジウムの最後に、最優秀賞が決定されるという。
ビジネスをプロデュースする上で、常に最悪の状況を想定しながら、自らが生き抜き、他者を守ることを考える続けるビジネスプロデューサーにとって、天災という、人の力では抗うことのできない生活を脅かす最悪の事態に備えるビジネスから学ぶことは多い。
日本の自衛隊は、国内だけでなく、世界の各地に、安心と平和を届けるために、人を救う技術を取り入れて活動している。
秋は学びには最適な季節であるだけに、こうした学びの機会も利用してもらいたいと思う。