どこでもプレゼン可能の時代?コンパクトプロジェクター「S1」
ASUSTeK(エイスーステック・コンピューター・インク)は、台湾の台北市に本社を置くPCおよびPCパーツ、周辺機器製造メーカーだ。
電源が取れない環境でも投影可能なバッテリーを内蔵したコンパクトプロジェクター「S1」(エスワン)を、7月25日に日本国内向けに発売した。
これまで、プロジェクターといえば、大規模なプロジェクトでのプレゼンであったり、小規模に社内や取引先に対してプレゼンをする際に使うビジネスツールとして主に用いられてきた。
プライベートでは、部屋が広くて、経済的余裕のある家庭のホームシアターに利用するぜいたくなAV機器という、家電とは異なる特別な機材であった。
数年前と比べ、急速な技術改良により、プロジェクターは、小型化され、ポケットサイズのもの、千葉大学の研究では、指先サイズまで可能になってきた。
「S1」は、本体サイズが110.5(幅)×30.7(高さ)×102(奥行)mm、重量が342gというコンパクトさ。解像度は854×480ドットに対応。
しかもデザインが、シンプルでアルミのケースに優美な光彩を放つスピン仕上げ。このデザインは各国で高い評価を受け、2014 CESイノベーションズアワードや2014 iFプロダクトデザインアワードなど、数多くのデザイン賞を受賞している。
本体内には、6000mAhバッテリーを搭載し、最大約3時間の投影が可能。USBポートにスマートフォンなどを接続して、モバイルバッテリーとしても利用できる。映画館などに採用されている「DLPテクノロジー」が搭載され、従来の液晶式プロジェクターよりもクリアな映像を映し出すことができる。
設置も手軽で、スクリーンから1mの距離で41型相当の大きさを投影できる優れものだ。
市場想定価格は36,870円(税抜)で、従来、10万円を軽く超えていた数年前から、各社の最新データプロジェクターは、6万~7万円前後が中心の価格帯と低価格になっているものに比べても、かなりリーズナブルになっている。
会社でしか持てなかったプロジェクターは、もはや、自分専用のプロジェクターを備えることも可能になった。
プレゼンテーションも、大きな会場や会議室で行うものと、日常のビジネスに普通に存在しているもの・・・つまり、個人レベルで、いつでも、どこでもプレゼン可能なビジネスライフの時代になってきたともいえよう。
ビジネスプロデューサーは、ステージでのプレゼンはもちろん、日常のビジネスシーンでも、営業マンのようなパンフレットや紙資料でのプレゼンではなく、資料自体にもビジュアルやデザインにこだわったビジネスツールが、必要になる。
タブレットで、簡単に魅せることもありではあるが、鞄の中からビジネスプロデューサーの七つ道具のひとつに、さっと取り出すプロジェクターというのも、新しいビジネスライフを生み出すかもしれない。